防水工事シリーズ 00 : ポリフィンシート機械固定工法

今回は、防水工事の中でも超耐久性の防水シート「POLYFIN3018(ポリフィン3018)」を使った工事を紹介します。

「POLYFIN3018(ポリフィン3018)」は、ドイツ国内で日本の風土に合わせて作られています。 こちらの商品を取り扱うにあたって、メーカーによるマイスター制度があり、職人の皆さんには研修を受け、試験をパスする必要があります。これによって一定の技術水準が保たれています。寄せ集めではない、たしかな職人さんが施工することは、お客様にとっても安心材料の一つではないでしょうか。

用途は、陸屋根のみではありません。マンション共用部や専用バルコニーのほか、飲食店の厨房などにも使用されており、多岐にわたる実績がございます。

動画内使用製品

ポリフィン防水シート「POLYFIN3018」

紫外線・熱・水への高耐久性があり、焼却しても有毒ガスが発生せず、水生環境にも影響を与えない極めてクリーンな素材です。
屋内作業でも作業員及び付近への安全性を担保しています。25年まで保証可能な製品です。
下地への汎用性も広く施工箇所を選ばない良さもあります。

ゴムアス系エマルジョン「リキッドフィルム」

900%の弾性、濡れた躯体やアスファルト、ゴムシートにも強力に接着。
硬化時間は24時間塗膜表面は瞬時に硬化する為、仮防水でも活躍します。

優れた3つの特徴

超耐久性!

屋上防水では通常、「水・熱・紫外線」が劣化の要因となりますが、ポリフィンは、この3つの劣化要因に影響を受けない、特殊ポリオレフィンを使用しています。
ポリオレフィンは身近なところで、スーパーの食品包装やラップ、タッパーウェアなどがあります。
可塑剤(硬い樹脂を柔くする添加物)を含まず、長期間、物性が変わらない安心できる防水材です。

環境にやさしい!

環境に有害な成分を含まない為、水生生物にも影響を与えない為、養魚場や池での使用できます。
また、炭素と水素から作られるPOLYFIN3018は焼却しても有毒ガスが発生しません。

経済性!

従来の屋上防水を10年毎に施工する場合に比べ、25年間防水保証のPOLYFINなら長期修繕費用を大幅に削減することができます。施工後に必要な費用は併用するシール及びウレタン防水の再施工に要する実費(初期費用の0~最大10%)のみです。
つまり、25年間再施工を必要としないPOLYFIN の経済性は非常に優れたものと言えます。

防水工事でお悩みの方は、お問い合わせご相談ください。


■ マイスター制度について

テクニカル アカデミーにおいて所定の課程を修了した者には、ポリフィンを始めとするカスター製品を使用した防水工事を行うことのできる資格が与えられます。一般資格にあたる『POLYFIN ENGINEER』と高度な技術力を有し、指導的役割も担う『POLYFIN MEISTER』の二種類となります。

資格の認定は、『KOESTER PN JAPAN TECHNICAL AKADEMY』内に置く資格審査会において審議し決定。テクニカル アカデミーの『POLYFIN ENGINEER』コースを修了した者の所属する会社は、『カスター・ピーエヌ・ジャパンPOLYFIN特約店』としてカスター製品を使った防水工事を行うことができます。また、看板、名刺、HPなどにおいて『POLYFIN特約店』の呼称およびロゴマークの使用が許可されます。言い換えれば、POLYFINを始めとするカスター社製品を使用して防水工事を行おうとする会社は、少なくとも1名以上の『POLYFIN ENGINEER』資格保有者を社内に有しなければならないこととなります。

なお、『POLYFIN MEISTER』資格保有者を社内に有する会社は『POLYFIN 特級特約店』の称号利用が認められます。

※POLYFIN マイスター認定証は、所定の課程を修了したかた(各個人)に与えられる認定書です。当ページをご覧の皆様の中で、技術を身に着けたい方・今後仕事の幅を広げたいとご希望の方には認定取得をおススメ致します。( 座学 約7時間/実務 約42時間ほど必要 )

■ POLYFIN3018 製品紹介

素 材 :フレキシブルポリオレフィン(FPO)
色   :グレー
製品形状:1.8mm×1050mm×20m
比 重 :1.0g/㎤

(物性値)
 引張強度(DIN EN12311-1Method B):≧7N/㎟
 破断伸張度(DIN EN12311-1Method B):≧500%
 溶着部せん断強度(DIN EN12317-2):≧400N/50mm
 引裂抵抗(DIN EN12310-2):≧150N
 耐根性(prEN 13948):適合
 形状安定性(DIN EN 1107-2):≦0.3%
 低温屈曲性(DIN EN 495-5):≦-40℃
 瀝青との反応性(prEN 1548):適合
 水密性(DIN EN 1928Method B):≧10kpa
 水蒸気透過性(DIN EN53122)0.2g/㎡/day

工法概要 (機械固定カバー工法)

既存防水層を撤去せず新たな防水層をアンカーにより固定する工法です。改修工事においては以下の理由で最も一般的な工法です。

・既存防水層撤去中の降雨による漏水のリスクを避けられる
・撤去費用及び騒音の回避
・撤去に伴う廃棄物が発生しない
熱溶着
加熱冷却を繰り返しても物性が変わらないPOLYFINの特徴を生かしジョイントは全て熱溶着で接合します。この工法のメリットはジョイントが完全に一体化する事です。接着剤を使用しないPOLYFINのジョイントに寿命はありません。
固定具
固定には専用スパイクとディスクを使用します。いずれも動きのある躯体に防水シートを長期間固定するために必要なバネ性を得るため鍛造処理されています。
通常ビスは固定後徐々に緩んでしまいますが、専用スパイクは緩む力が加わらないように設計されています。通常のコンクリートで3000N以上の引き抜き強度が得られます。
鋼板
防水シートの端末及び緩みを生じる箇所に専用鋼板を取り付けます。専用鋼板は亜鉛メッキ鋼板にポリオレフィンをコーティングしたもので特注寸法にも対応します。
ガスケット
専用鋼板と躯体の間にはポリオレフィン両面テープをガスケットとして挟みます。専用鋼板と躯体の隙間から風が入り込むと防水層の裏面から継続的に風圧が加わり防水層の剥離や破断を招くためガスケットの存在は重要です。ポリオレフィンテープはブチルテープと異なり経年劣化が少なくドリルで穿孔しても穴径が広がらない性質があります。
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