施工エリア | 東京都港区 |
---|---|
建物 | テナントビル |
構造 | SRC |
築年数 | 1969年 |
階数 | 地下3階地上8階 |
テナント戸数 | 8戸 |
施工年月 | 2023年5月 |
施工工事 | 屋上防水工事・鉄部塗装工事 |
施工前の概要 | 定期メンテナンスの一環として防水・塗装工事を実施 |
東京都港区にある地下3階地上8階建てのテナントビルの屋上の防水工事の相談をいただきました。建物を長く維持していきたいというご意向でした。
塗る防水、塩ビシートを張る防水、高耐候の防水工法の3パターンで、工事の際の諸問題、工期、金額、ランニングコストと比較し提案させていただきました。結果、25年の長期保証が可能なポリフィンシート防水をご選択いただきました。この工法の最大のメリットは25年という長期保証があること。逆に難点は、ディスクを打ち込む際に、ドリルで床に穿孔して、ディスクを打ち込むのに断続的に騒音が出るという点です。騒音のためにテナントさんから騒音で仕事にならない、うるさいから工事をストップしろ!といわれるのが最悪のパターンです。工事の時期に関してもテナントさんにご迷惑をかけないで、施工する時期をいつにするのか、職人さんと打合せをしました。
テナントさんがお休みの土曜、日曜日だけ騒音のでる工事を行うと工期が長くなるため得策では無く、長期休暇のタイミングで施工することとなりました。
工事のタイミングで最上階の8階と7階が空室であり、直下のフロアには影響が少なくて済むことが唯一の救いでした。
搬入と荷揚げは大変苦労しました。ポリフィンのシート防水材は、1ロールが40キログラムあります。エレベーター入口までは手運びで搬入、エレベーターで8階まであがり、そこから屋上まで階段で、人力で荷揚げするという過酷な重労働となりました。
ポリフィンシート防水は、シートとシートを熱で溶着します。この技術も認定の技術資格が必要となり、研修を受けた職人さんでないと容易にできない工法となります。また、手摺の架台のところは塗るウレタン防水との複合防水工法にて施工。
500㎡を超える広さをゴールデンウィークの限られた期間で仕上げるには、職人さんの数も必要となります。15人の職人さんに施工いただき、一気にドリルで穿孔、ディスクを打設、ポリフィンシートを敷き込み、ジョイント部分を熱溶着、仕上げと行いました。手摺の架台廻りと笠木部分などは、加工が必要で、手間のかかる工程でしたが、無事、ゴールデンウィーク期間に完了することができました。